1978.12.25刊
四六判上製408頁 2200円(税込)
ISBN978-4-88059-025-7 C0074
逃げの芝居、自慰的黙示劇の跋扈するなかで、終始攻撃的劇性を開示してきた著者の待望の第1作品集。60〜70年代の錯綜する状況の根底を撃つ〈抒情〉と〈革命〉のバラード。「赤目」「トラストD・E」「八百町お七」を収録。
在庫僅少。
1979.10.25刊
四六判上製344頁口絵2頁 1980円(税込)
ISBN978-4-88059-030-1 C0374
ロシア革命そして明治維新のはざまに〈圧殺〉された大衆の〈心の叫び〉を開示する「母ものがたり」「世直し作五郎伝(異説のすかい・おらん)」のほか「メリケンお浜の犯罪」を収めた第2作品集。
在庫僅少。
1980.12.15刊
四六判上製304頁口絵2頁 2200円(税込)
ISBN978-4-88059-037-0 C0374
時代の相剋の中で蠢く人間群像の光と影を抒情的に描きあげ、独自の歴史劇を創出する著者の第3作品集。岸田戯曲賞受賞作品「上海バンスキング」ほか、「河原ものがたり」受賞後の最新作品「黄昏のボードビル」を収録。
1981.6.25刊
四六判上製176頁 1100円(税込)
ISBN978-4-88059-042-4 C0074
左翼演劇が崩壊し、軍靴の音高まる30年代。軽演劇の中に批判と抵抗の眼を忍ばせた一軒のレビュー小屋があった。新宿ムーランルージュを舞台に描く、斎藤憐の野心作。
1982.12.25刊
四六判並製160頁 1100円(税込)
ISBN978-4-88059-060-8 C0074
藤原薬子の乱に題材をとり、古代史に仮託して描き上げた人間の愛の諸相。斎藤憐の新たな作劇法の展開は、いよいよ佳境に入った。吉田日出子主演による自由劇場の話題作。「上海バンスキング」と双璧をなす作品といえよう。
1983.1.25刊
四六判並製164頁 1100円(税込)
ISBN978-4-88059-062-2 C0074
斎藤憐の古代史に題材をとった第2弾。「大化の改新」前後に活躍した、蘇我の一族と天皇家の人びとの葛藤、それを操る藤原鎌足の野望、政治と人間の相剋を描く野心作。
1983.12.25刊
四六判並製164頁 1100円(税込)
ISBN978-4-88059-070-7 C0074
「上海バンスキング」は、敗戦まで。そのあとの戦後日本を扱ったのがこの戯曲。GHQの政策におびえ、右往左往する支配階級のぶざまな姿が描かれ、一転日本国憲法の精神を問う、力作。
1985.4.25刊
四六判上製256頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-084-4 C0074
敗戦直後、米軍に接収されていた東京宝塚劇場=アーニー・パイル劇場に集まった、日本人、フィリピン人、アメリカ兵のスタッフ、キャストの姿を通して、戦争の傷と、戦勝国・敗戦国の関係を相対化して見せた、斎藤憐の力作戯曲。
1986.5.15刊
B5判並製152頁 880円(税込)
ISBN978-4-88059-092-9 C0074
小衆・分衆の時代。あの大衆たちはどこへ行ってしまった。70年代演劇の旗手・斎藤憐が描く群衆像。
1986.10.7刊
B5判並製148頁 1100円(税込)
ISBN978-4-88059-097-4 C0074
戦後の焼け跡をバックにヨコハマとアメリカを描き出す斎藤憐の野心作。
1990.1.25刊
四六判上製128頁 1100円(税込)
ISBN978-4-88059-138-4 C0074
平家滅亡を謀り鬼界島に流された俊寛僧都を主人公に、平安末期の権謀術数渦巻く世界を活写した、斎藤史劇の佳作。「ゴダイゴ」と対をなす「芸術の源流」を探る意欲的な作品。
1990.2.10刊
四六判上製160頁 1100円(税込)
ISBN978-4-88059-137-7 C0074
渡来王朝の征服と帰化の「歴史の闇」をダイナミックに描いた斎藤憐ひさびさの古代史オペラ。加藤和彦の楽譜を多数収録した決定版。〈横浜市政100周年記念作品〉
1990.3.10刊
四六判上製152頁 1100円(税込)
ISBN978-4-88059-143-8 C0074
波乱に満ちた後醍醐天皇の生涯を題材に、日本中世史の凄まじい権力闘争の実態と、その影にうごめくバサラ=わざおぎびとたちの生きざまを鮮やかに描いた斎藤憐の傑作史劇。
1991.4.25刊
四六判上製192頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-150-6 C0074
「黄金虫」「兎のダンス」など、数々の名曲を生み出した作曲家・中山晋平をモデルに、近代日本の人間性の根源を見事に洗い出してみせた斎藤憐の力作戯曲。巻末に、千田是也・林光・斎藤憐による座談会を収録した。
1997.12.25刊
四六判上製152頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-243-5 C0074
アメリカ仕込みのダンスを武器に彗星のように登場し、わずか29歳で死去した悲劇の女優・高木徳子の半生を、当時の社会情勢とからめて多面的に描いた斎藤憐の傑作!
1998.10.25刊
四六判上製144頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-256-5 C0074
敗戦の秋、新宿の焼け跡には赤い風車が回っていた。人びとは飢えていた。身も心も飢えていた。その飢えを満たす人びとも飢えていた。だが、人びとは自分で生きていかなければならない。そこから喜びと悲しみが生まれる。
2000.1.25刊
四六判上製152頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-244-2 C0074
失業者のあふれるシカゴ。そこでは、マフィアが幅をきかしている。そこに美しい天使が派遣されてきた。そして、天使は若いヤクザに恋するのだが……。
2000.11.25刊
四六判上製152頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-245-9 C0074
日本を脱出して、ロシア、アメリカ、メキシコへと、「インターナショナル」の訳詞者として知られる佐野碩の軌跡は、波瀾万丈だった。佐野碩に関わった女性の口から語らせる著者の評伝劇は佳境に入った。
2000.12.25刊
四六判上製96頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-247-3 C0074
昭和恐慌時、ひとりの男が強盗になった。147件の犯行を重ね、延べ20万人の捜査陣を翻弄した男は、「説教強盗」と呼ばれた。本書は、人形劇団結城座との共同公演のために創作されたピカレスク・ロマンである。
2000.5.25刊
四六判上製176頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-268-8 C0074
恋と仕事に生きたジョルジュ・サンドを、ショパンへの恋の献身を軸に鮮烈に描いた「ジョルジュ」。ブレヒトと彼を取り巻く女性たちとの流浪を描くことによって、ブレヒトの実在を浮上してくれる「ブレヒト・オペラ」。
2000.9.25刊
四六判上製160頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-246-6 C0074
童謡作詩家・歌謡曲作詞家・フランス象徴派の研究家。三つの顔を持った男、西條八十の生涯を、東京というトボスに絡ませて、斎藤憐は昭和精神史を描く。
2001.6.25刊
四六判上製160頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-279-4 C0074
ある日、息子がひとりのアメリカ人を連れてきた。米軍からの脱走兵だった。この日から檜山家は「臨戦態勢」に突入した。斎藤憐が体験した、ウソのような本当の話である。
2003.10.25刊
四六判上製128頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-309-8 C0074
個と国家(組織)との緊張を描く、斎藤憐の力作。チェコのユダヤ人作家カフカの愛人であったミレナは、ユダヤ人を匿った理由でナチ・ドイツ軍に逮捕され、強制収容所に連行される。
2003.5.25刊
四六判上製136頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-277-0 C0074
孫文と親交のあった宮崎 天の息子で、東大新人会の龍介と大正天皇の従姉妹で、九州の炭鉱王伊藤伝右衛門の妻だった白蓮の、時代の制約を押し切った恋の始終を描く。
2005.5.25刊
四六判上製160頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-325-8 C0074
1945年8月、日本は多くの人の犠牲を払って、敗戦を迎えた。そして占領軍としてやってきたアメリカ軍のもとで、多くの改革が行われた。農地解放もその一つであった。松本市近郊の農村を舞台に、劇は展開される。
2006.10.25刊
四六判上製144頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-324-1 C0074
かつて日本政府は多くの農民を南米へ、移民という名の棄民を行った。そして、1980年代では、高成長を続ける産業のための安い労働力として、その子供や孫を日本に呼び寄せた。この戯曲はその家族に起きた悲喜劇。
2007.10.25刊
四六判上製160頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-340-1 C0074
昭和20年8月15日、琉球列島の最南端、八重山諸島の中心である石垣島には、米も芋も豚もマラリアの薬もなかった。日本軍にすべて食べられたか、独占されていたのだった。島の人たちは自分たちで生きる方向を見つけなければならなかった。
2011.11.25刊
四六判上製128頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-366-1 C0074
夢は奈落を駆け巡る──黙阿弥は何を思い、乱歩は何を探し求めたのか。江戸から明治、大正から昭和へ。激動の時代を生きた2人の男の「夢と幻想」が斎藤憐のペンで今を写し、撃つ!人形芝居・結城座の台本。
2014.12.25刊
四六判上製88頁 1650円(税込)
ISBN978-4-88059-385-2 C0074
ジャズとクラシックを融合させた天才作曲家ジョージ・ガーシュインの生涯を描いた戯曲は、語りと曲が一体となって「ラプソディ・イン・ブルー」「スワニー」「サマータイム」の底に流れるガーシュインの魂を浮かび上がらせる一編の詩であり、歌である。